子宮頸がんの予防が注目される中、従来の「細胞診」に加えて新しい検査方法「HPV検査」が日本でも徐々に広がりつつあります。既に併用検診を実施している島根県と春から併用検診を始める佐賀市の取り組みについて2011年1月に佐賀県で行われた講演会の模様をレポートします。
子宮頸がんの原因がHPVの感染であることが明らかになるにつれて、検査キットを使って調べる「HPV検査」が登場しました。この検査では採取した細胞にHPVが感染しているかどうかを調べます。結果は感染していれば「陽性」、感染していなければ「陰性」と判定されます。従来の細胞診にHPV検査を併用することで、異常の見逃しがほとんどなくなり、前がん病変である異形成の状態で早期発見、そして子宮温存へとつなげることができると言われています。

島根県立中央病院
医療局次長 岩成治先生
佐賀大学医学部
産婦人科学 准教授 横山正俊先生
島根県立中央病院の岩成治医師が行った研究では、両検査を受けた2931人のうち、子宮をとらずに治療できる、がんに近い状態の「前がん病変(中等度、以下同)」と、それ以上の進行と診断された計50人を検出する精度が、細胞診で86%、HPV検査で94%でしたが、併用すると100%になりました。島根県は2007~2009年にモデル事業として出雲市と斐川町が併用検診を開始。自治体からの補助金により、HPV検査は自己負担額が1,000円で受診できます。「HPV検査」導入をきっかけに大々的にPRしたところ、受診者が1.4倍以上に増え、特に病院検診では30代の受診者が約1.6倍、「前がん病変」以上の発見率も2.2倍に増えました。
佐賀市でも2011年の4月から併用検診がスタート予定であり、各地の自治体でも導入が検討されています。HPV検査の検査方法はいくつかの種類がありますが、佐賀市ではPCR法を導入しています。


