海外では、日本よりも子宮頸がん予防の取り組みが進んでいます。今回は、2011年の8月に大阪で開催された「第63回日本産科婦人科学会学術講演会」で発表された海外における動向をレポート。アメリカでの検診事情を調査結果とともにお届けします。
子宮頸がんは、定期的に検査を行うことで予防できます。かつて「細胞診」の登場によって子宮頸がんは劇的に減少しましたが、近年、発症率は横ばいです。なお、米国やスウェーデンの最近の調査によると、進行した子宮頸がん患者の約30%が、細胞診の検診ではがんと判定されていなかったことがわかりました。

2005年にアメリカで発表された記事によると、1989年から10年間に渡って行われた調査において「子宮頸がんのHPVのタイプがHPV16型またはHPV18型の場合、その他のハイリスク型HPVに感染した場合と比べ子宮頸がんに進展するリスクが高い」ことが明らかになっています。HPV16型に感染した方の17.2%、HPV18型に感染した方の13.6%が10年以内に子宮がんへと進展しているため、16型と18型の場合には早期に見極めて適切な治療を始めることが大切です。

アメリカでは、30歳以上の女性には「細胞診」と「HPV DNAテスト」の併用検診が行われています。また、16型と18型を分けて調べる検査が国の許可を受けています。細胞診が陰性でもHPV16型もしくは18型が陽性なら、精密検査を受けることが推奨されています。実際にアメリカで約50,000人の女性を調査したところ、細胞診が陰性の人でも16型もしくは18型が陽性だった場合に精密検査を行うと、約10%が子宮頸がんだったという結果となりました。このテストが世界に普及していけば、女性たちが抱える子宮頸がんの不安を減らすことができるでしょう。


