子宮頸がんは、HPV(ヒト・パピローマウイルス)というウイルスの感染が原因であることが解っています。このHPVは身近なウイルスで、性交渉の経験のある女性なら一度は感染するといわれているほどです。しかし子宮頸部の細胞にHPVが感染しても、自覚症状がないまま、多くの人は免疫力でからだの外へ排除します。そして1~2年以内にウイルスは消失します。ところが、約10%ほどの人はHPVを排除できず、感染が持続してしまうことがあります。すると子宮頸部の細胞に異形成という異常を引き起こし、およそ6~10年という長い年月を経て子宮頸がんへと進行していく可能性があるのです。


子宮頸がんは、長い年月をかけて進行するので、初期の細胞に異型が見られる段階で発見することがとても重要です。 異形成からがんに進行するまでには、およそ6~10年かかるといわれます。つまり、少なくとも2年に1度、定期的に子宮頸がん検診を受けていれば、異形成が子宮頸がんに進行する前に発見することが可能であり、結果的に子宮頸がんの予防につながります。20歳を過ぎたら定期的に子宮頸がん検診をすることをお勧めします。

既に海外の100カ国以上で使用されている子宮頸がんのワクチンが、ようやく日本でも2009年10月に承認されました。しかしこのワクチンは、既に感染したHPVを排除する効果はないため、性交未経験の10代前半の女性に接種することが推奨されています。またワクチンを接種しても多くのタイプがあるHPVの全ての感染を防げるものではありません。ワクチンは半年の間に3回接種することが必要で、公費の助成や保険適用は未定ですが全額自己負担の場合には費用は約5万円程度かかります。今後はワクチンで感染を予防するとともに、さらに定期的な検診を徹底していくことで、子宮頸がんのよりよい予防が可能になると考えられます。

